住宅ローンを繰上返済しない理由|全期間固定1.17%の実体験

住宅ローン

わが家が住宅ローンを組んだときの借入額は約2,280万円だった。現在の住宅ローン残高は約1,830万円である。一方で、運用資産も住宅ローン残高と同じ程度まで積み上がっており、運用資産とは別に生活防衛資金も確保している。

つまり、今すぐ一括返済しようと思えば、住宅ローンを完済することはできる。それでも私は、あえて繰上返済していない。

住宅ローンを繰上返済しない理由は、家計全体を守るため

住宅ローンを組んだ当初、私は「借金は早く返した方がいい」と考えていた。2,280万円という金額はやはり大きく、毎月返済していくとはいえ、住宅ローン残高を見ると気持ちのどこかに重さがあった。

余裕ができたら繰上返済したい。借金を減らせば安心できる。利息も減る。将来の負担も軽くなる。そう考えるのは自然なことだと思う。

しかし、家計管理や資産形成を続けるうちに考え方は変わってきた。住宅ローンだけを見れば、早く返すのは正しいように見える。しかし、家計全体で見たときに、それが本当に最適なのかは別問題である。

ここで参考になるのは、住宅ローンの金利タイプや返済期間のリスクを確認しておくことである。

住宅ローンを繰上返済しない理由1:手元資金が減るのが怖い

住宅ローンを一括返済すれば、借金はなくなる。これは確かに大きな安心感につながる。

しかし、その代わりに手元資金が大きく減る。私が一番怖いのは、住宅ローンが残ることではない。手元資金がなくなることである。

40代の家計では、住宅ローン以外にも備えるべきものが多い。子どもの教育費、自分たちの老後資金、家の修繕費、急な病気や収入減少。住宅ローンだけを消しても、教育費や老後資金をまたゼロに近いところから貯め直すことになれば、家計全体としては不安定になる。

だから私は、低金利の住宅ローンを予定どおり返しながら、手元資金と運用資産を残す方を選んでいる。これは、リスクを取って攻めているというより、家計全体を守るための判断である。

住宅ローンを繰上返済しない理由2:運用資産が仕事への焦りを減らしたから

現在の住宅ローン残高は約1,830万円である。そして、運用資産もそれと同じ程度まで積み上がった。この状態になって、自分の中で大きく変わったことがある。

それは、もう会社にしがみつかなくてもいいと少し思えるようになったことだ。もちろん、今すぐ会社を辞められるわけではない。家族もいる。住宅ローンもある。子どもの教育費もこれから必要になる。

それでも、住宅ローン残高と同程度の運用資産があるだけで、仕事への向き合い方はかなり変わった。嫌な仕事を無理して引き受けなくてもいい。平日の夜間や土日にまで仕事を詰め込まなくてもいい。大変な苦労を、自分から買って出る必要はない。

以前は、上司や会社や顧客の思惑に沿って生きることが、会社員として当然だと思っていた。しかし今は、少しだけその生き方をやめてもいいのではないかと思っている。自分の気持ちに、もう少し素直に生きてもいい。

この感覚は、単なる利回りの話ではない。資産形成は、お金を増やす行為であると同時に、仕事に人生を全振りしないための防御策でもある。

住宅ローン残高より運用資産が多くなった時の安心感

住宅ローンを繰上返済しない理由3:全期間固定1.17%を活かしたいから

わが家の住宅ローンは、全期間固定金利1.17%である。今振り返ると、この条件で借りられたことはかなりラッキーだったと思う。当時は、変動金利であれば0.4%台の選択肢もあった。数字だけを見れば、変動金利の方がかなり安く見えた。

それでも私は、全期間固定を選んだ。今となっては、欲を出して変動金利にしなくてよかったと思っている。もちろん、変動金利が悪いと言いたいわけではない。変動にするか固定にするかは、その人のリスク許容度や家計状況によって変わる。

ただ、私の場合は、将来の返済額が変わらない安心感を重視した。そして結果的に、その判断は自分に合っていた。全期間固定1.17%の住宅ローンは、今の私にとって家計を守る武器に近い。

NISAで資産形成を続ける方が納得感がある

繰上返済に回すお金をすべて住宅ローンに入れてしまえば、その分だけNISAで長期運用する余力は小さくなる。

もちろん、投資にはリスクがある。相場が下がれば資産は減るし、短期的には損をすることもある。

それでも私にとっては、1.17%の住宅ローンを急いで返すより、非課税枠を使って将来の教育費や老後資金を育てる方が納得感がある。

NISAの制度内容は変わることもあるため、制度の詳細は公式情報で確認するのが安全である。

会社員適性が低い人ほど、NISAと家計管理が大事だと思う

教育費を考えると、今は一括返済できない

わが家には子どもが2人いる。まだ小学生と幼稚園児なので、大学進学などで本格的に教育費がかかるのは、もう少し先である。しかし、10年後にはかなり現実的な問題になる。しかも、このままインフレが続けば、学費も上がっている可能性がある。

子どもには、できるだけ将来の選択肢を増やしてあげたい。進みたい道があるなら、できる限り学費は払ってあげたい。

そう考えると、今の段階で住宅ローンを一気に返して、手元資金を減らすことには慎重になる。住宅ローンを完済しても、教育費が足りなくなれば意味がない。

将来もし奨学金教育ローンを使うことになれば、その条件や金利は住宅ローンとは別に確認する必要がある。

妻に任せてもらえていることも大きい

住宅ローンを繰上返済しない判断について、妻は基本的に私に任せてくれている。もちろん、何も話していないわけではない。私は定期的に、住宅ローンの残高や運用資産額について妻に話している。

家計の状況を共有したうえで、妻は特に大きな不安を感じていないようで、私に安心して任せてくれている。これは、自分にとってかなりありがたいことだ。

家計や投資の判断は、一人だけで進めると家族の不安につながることがある。特に住宅ローンのような大きなお金の話は、夫婦間で感覚がズレるとストレスになりやすい。

だからこそ、住宅ローン残高や運用資産額を定期的に共有しておくことは大事だと思っている。繰上返済しないという判断は、単に自分だけの投資判断ではない。

繰上返済が悪いとは思っていない

ここまで、私が住宅ローンを繰上返済しない理由を書いてきた。ただし、繰上返済が悪いと言いたいわけではない。

繰上返済には大きなメリットがある。借金が減る。利息負担が減る。毎月の不安が軽くなる。投資のように元本割れすることもない。

特に、変動金利で借りている人や、金利上昇が不安な人にとっては、繰上返済は有力な選択肢になると思う。また、借金があること自体が大きなストレスになる人もいる。その場合は、繰上返済によって精神的に楽になる効果も大きい。

大事なのは、どちらが絶対に正しいかではない。住宅ローンの金利、家計の余裕、年齢、家族構成、教育費、投資方針、性格によって、最適な判断は変わる。

見栄で高すぎる家を買わないことが一番大事

住宅ローンについて考えるとき、繰上返済するかどうかよりも大事なことがある。それは、最初から無理な金額の家を買わないことである。

住宅購入では、どうしても見栄が出やすい。せっかく買うなら広い家がいい。見た目のよい家がいい。駅に近い方がいい。周囲に見劣りしない家がいい。その気持ちはよく分かる。

しかし、一時の見栄で背伸びをしすぎると、その後の何十年もの家計に重くのしかかる可能性がある。一時の見栄のために、何十年も人生を棒に振る必要はない。

住宅ローンで本当に大事なのは、借りた後にどう返すかだけではない。最初に、背負いすぎない金額で買うことである。

仕事に人生を全振りできない40代会社員が、NISAで資産形成を始めた理由

まとめ:住宅ローンを繰上返済しない理由は、家計の余白を守るため

私が全期間固定1.17%の住宅ローンを繰上返済しない理由は、主に4つある。

  • 住宅ローン残高と同程度の運用資産ができたことで、仕事への向き合い方が変わったこと。
  • 繰上返済しないことは攻めではなく守りだと考えていること。
  • 全期間固定1.17%という低金利であり、急いで返すよりも手元資金を残したいこと。
  • 子どもの教育費や老後資金に備えたいこと。

住宅ローンを繰上返済するかどうかに、絶対の正解はない。ただ、住宅ローンだけを見て判断するのではなく、家計全体で考えることが大事だと思う。低金利の固定ローンを家計防衛の武器として使いながら、手元資金を守り、NISAで資産形成を続け、教育費にも備える。 それが、今の私にとって一番納得できる住宅ローンとの付き合い方である。

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。

※本記事は、筆者個人の経験や考え方をまとめたものであり、個別の投資助言、金融商品の推奨、住宅ローン等の契約判断を目的としたものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、住宅ローンや家計管理の適切な判断は各家庭の状況によって異なります。重要な判断を行う際は、公式情報や専門家の意見も確認し、ご自身の責任で判断してください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました